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院長インタビュー

女性の一生に寄り添う産婦人科
開業以来の歩み
開業の経緯について教えてください

開業前は大阪市北区の住友病院で15年間勤務していました。勤務医時代は産婦人科全領域を幅広く経験しました。
しかし女性の一生にわたる健康管理を広い範囲でサポートしていくには、病院でできることには限りがあります。そのため、個人のクリニックで直接患者様と向き合いながら診療を進めていきたいと考え、開業に至りました。
住友病院の患者様は阪神間にお住まいの方が多く、今でもそこからの縁で来院される患者様がたくさんいらっしゃいます。そういった方々にとって通院に便利だということもあり、この場所を選びました。
梅田という立地は通勤経路に組み込みやすく、働く女性にとって「産婦人科のかかりつけ医」としてアクセスしやすい環境です。様々な年代やライフステージの女性の健康を総合的にサポートできる場所であると考えています。
診療理念や大切にしていることは?
入院を必要としない産婦人科診療を幅広く提供していきたいと考えており、それが結果的に「女性の一生にわたる健康」に役立てばと思っています。
一番に大切にしていることは「説明」です。患者様が何を求めて来院されているのかをできる限りくみ取り、患者様が抱える疑問や不安に対して、時間をかけてわかりやすい言葉でお話しすることが最も重要だと思っています。
お一人おひとりの状況に寄り添った丁寧なコミュニケーションを心がけ、患者様が安心して治療に臨める環境づくりに努めています。

わかりやすい説明による診療
患者様の不安に寄り添う姿勢
「産婦人科のかかりつけ医」をどうお考えですか?
当院ですべて診られるわけではありませんが、若い世代から更年期、さらにそれ以降も含めた健康管理、特に女性の場合はホルモンと関連した健康上の問題が多いので、産婦人科のかかりつけ医はぜひ持っていただきたいと思います。
産婦人科は敷居が高い、来院しづらいイメージがあるかもしれませんが、どんな些細なお悩みでもかまいませんので、継続的に診療を受けていただける関係を築いていきたいと考えています。
また、定期検診により病気の早期発見・早期治療にもつながり、体の変化に合わせたアドバイスもできます。女性の健康を生涯にわたってサポートする産婦人科のかかりつけ医としてお役に立てたら幸いです。
医師を志したきっかけは?

生物学的なものに関心があり、それが医師を目指すきっかけですね。人間を一つの生き物として考えた時に、生殖、つまり妊娠や出産を含めて子孫を伝えていくという生命現象に大変興味があったことが、産婦人科医を選んだ理由です。
実は元々は船乗りになりたくて。当時は「どくとるマンボウ航海記」に影響を受けて、船医という仕事も素敵だなと思っていたんです。ところが近眼では船長にはなれないと知り、医師を志すようになりました。
医師への道を選びましたが、海への愛は変わらず、長年スキューバダイビングを続け、海外も含めて様々な場所で潜ってきました。

新しいステージへ
副院長就任で広がる診療の可能性
どのような患者様が多い?
住友病院時代からの患者様も多く来院されていますが、やはりこの辺りはオフィス街なので、近くにお住まいの方よりも働いている方が多いですね。年代は20代から50代までの、現在もお仕事されている方が中心です。
開業当初から継続的に通院されている方も少なくありません。年に一度の健康診断やがん検診を兼ねて来院される方もいらっしゃいます。中には私が住友病院で出産を担当した方のお子様が来院されるケースもあり、本当に女性の一生に寄り添えているのだなと実感します。
最近では若い世代の月経トラブルや不妊に関する相談も増えています。当院では患者様との対話を大切に、どんな些細な悩みでも気軽に相談できる雰囲気づくりを心がけています。
注力している診療は?

当院は「女性の一生を通じた健康管理」という観点を非常に大切にしています。
若年層における生理痛や月経困難症は「我慢するもの」から「治療できるもの」という認識に変化してきており、お一人おひとりに応じた治療を提供しています。
不妊症については一般不妊治療を行い、妊娠後も当院での妊婦健診が可能です。働く女性向けに職場近くでの妊婦健診を提供し、出産時にはお住まいの近くの病院へスムーズに移行できるサポート体制も整えています。
また更年期世代には、ホルモン環境の変化による症状への治療と併せて、婦人科がんなどのリスクに対応する定期検診も実施し、年代に応じた総合的な健康管理を行っています。

「産婦人科のかかりつけ医」としての役割
年代を問わず女性の一生をサポート
今後のクリニックの展望は?
今後は、不妊症に悩む方へのサポートに力を入れる方針です。体外受精などを行う専門機関との連携強化を進めて、これまで以上に様々な段階の治療に対応できるネットワークの構築を目指します。
2024年4月より診療に加わった副院長は、若く成長途上の医師ですが、コミュニケーション能力に優れ、患者様との対話を大切にしています。おしゃべり好きな親しみやすい性格で(笑)、患者様と良好な関係を築ける資質があります。
また、女性の生涯にわたる健康管理という理念をさらに発展させて、年齢やライフステージに合わせた包括的な診療体制の充実もはかっていきたいと考えています。
最後にメッセージをお願いします

副院長を迎えて、クリニックの体制が拡充したことで新たな一歩を踏み出しておりますが、私自身はこれからも変わらず診療を続けてまいります。
月経痛や不妊のお悩み、更年期の体調不良など、どんな些細なことでもかまいませんのでお気軽にご相談ください。丁寧な説明と対話を通じて、女性の一生に寄り添う医療を提供することが私たちの使命です。
患者様との信頼関係を何よりも大切にして、これからも大阪のこの地で皆様の健康をサポートしてまいります。
副院長インタビュー

働く女性のための「現代的なかかりつけ医」
オフィス街だからこそできることを
クリニックの診療に参加した経緯は?

そもそも産婦人科医を選んだのは、一人の患者様を総合的に診られる点に魅力を感じたからです。外科は手術後の治療を内科に任せるなど専門が分かれますが、産婦人科はそうではありません。
しかし大きな病院では患者様の一部しか診られないという限界を感じていました。そこで診療の最初の窓口となる「入り口」から、専門医紹介やフォローアップまでの「出口」まで一貫して担当できる地域のクリニックという立場が私に合っていると思いました。
当院がある大阪のこの場所は、様々な病院と連携しやすい「ハブ(中心部分)」のような場所です。どのエリアにお住まいの方へも適した医療機関をご紹介できる強みがあるので、ここで何ができるのか挑戦してみたいと思いました。
副院長としての診療理念を教えてください
「納得して通っていただける、今の時代に合ったかかりつけ医」を目指しています。
かつての「かかりつけ医」と言えば家の近くにあって、主に家にいる女性や子供が通うものでした。しかし、女性の社会進出が進んだ現在、そのニーズは変わってきています。
仕事をされている女性が、退社してから家の近くの医院に行こうとしても、もう閉まっていることが多いのです。
自宅の近くというよりかは、オフィス街にあるクリニックの方が、働く女性にとっては現代的な「かかりつけ医」なのではないでしょうか?
そのため阪急グランドビルという好立地を活かし、お仕事の合間やお帰りの際に立ち寄りやすい環境を整えています。
どんな時に受診すれば良いでしょうか?
まず何より、「構えずに来てください」ということに尽きます。
月経困難症でも、「月経がつらいと思ったら月経困難症ですよ」とお伝えしています。なぜなら、「月経が困難」という意味だからです。
「生理は痛いもの」だとか、「血は出るもの」だという固定概念がまだありますが、大切なのは「他の人と比べない」ということです。痛みやつらさは、数値で表せません。
ですから、あなたが痛い、しんどいと感じたらその時点で気軽にお越しください。月経だけでなく、おりものの匂いや不正出血、排尿時の痛みなど、「普通じゃないかも…」と思うことすべてについても同じです。
あなたの「普通」が大切なので、「おや?」と思ったらいつでもご相談ください。

納得できる産婦人科医療を
選択肢を提示するだけでなく一緒に考える
どういう症状でお困りの方が多い?
若い方では、日常生活で感じる「何気ない症状」でのご相談が多いですね。デリケートゾーンのかゆみや不正出血、排尿時の痛みといった体の小さな変化に気づかれた方が来院されています。
また「どこに行ったらいいかわからない」という声も少なくありません。腹痛や排尿痛など、何科を受診すべきか迷われる症状でも、気軽にご相談いただきたいです。
もし産婦人科の症状でなかった場合でも、適切な診療科をご案内しますので、最初の一歩として当院を利用していただければと思います。
日々の診療で大切にしていることは?

大切にしているのは、患者様に「納得してもらって」治療を受けていただくことです。
現代医療では患者様に選択肢を示すことが重視されていますが、「すべて説明したから、あとはあなたが決めて」という丸投げになることを懸念しています。
医療の専門家として重要なのは、十分な説明をした上で推奨する方針を示し納得いただくこと。もし患者様が納得できない部分があれば、一緒に修正していく姿勢が大切だと考えています。
治療は患者様の未来を変えるもの。その変化に納得して選んでいただくことが、あらゆる治療において最も重要だと信じています。
検査や治療についてどのような方針を?
検査や治療を提案する際、患者様にとって本当に必要かどうかを慎重に見極めています。恩師から「結果によって治療方針が変わらないなら、その検査は不要」と教わりました。
患者様の時間やご負担を考慮して、曖昧な理由での検査は行いません。お一人おひとりの状況に応じた必要十分な検査と治療を心がけています。

女性のライフプランをトータルサポート
将来を見据えた健康管理
「ライフプラン」に関わる診療にも注力している?
当院では、将来妊娠や出産を希望する方へのアドバイスや検査を行っています。いわゆる「ブライダルチェック」ですが、結婚が未定でも、将来子供が欲しいと考えている方にはぜひ受けていただきたいです。
日本では、子供の10人に1人が体外受精で生まれているとのデータがあります。キャリア形成後の出産を考える際、そのプランニングに役立つ情報を提供しています。
また更年期障害の方も、「更年期障害かどうか、わからない」という状態でお越しになるケースが多いです。女性の体の不調を総合的に診て、適切な対応を提案することが私たちの役割だと考えています。
クリニックの展望や目指す方向性は?
今の患者様のお子様やお孫様というように、世代を超えてお越しいただけるクリニックを目指したいと思っています。
また、働く女性が通いやすいクリニックにするための工夫も引き続き考えています。例えば、診療時間の工夫など、仕事をしている方の時間に合わせた配慮も検討中です。
また、不妊症の診療にも引き続き力を入れて、将来的にはより専門的な不妊治療も提供できるようになればと思っています。
医療の質を高めながらも温かみのある対応を忘れない、そんなバランスの取れたクリニック作りを進めていきたいと考えています。

身近で頼れる産婦人科医に
どんな小さな悩みも一緒に解決
最後にメッセージをお願いします

産婦人科に相談するべきかどうかわからない症状でも、どうぞ構えずにお越しください。不安を解消するための場所として、気軽に訪れていただけたら嬉しいです。
私たちは単に症状を治療するだけでなく、女性のライフプラン全体に寄り添うクリニックを目指しています。Siri(シリ)やAlexa(アレクサ)ではありませんが(笑)、産婦人科に関わることで知りたいことがあれば、いつでも答えられるようなそんな身近な存在になれればと思っています。
どんな小さなお悩みでも、共に考えて最適な解決策を見つけていく。そんな「頼れるパートナー」として寄り添っていきたいと思っています。